手紙 東野圭吾

非常に重いテーマで、読んでいて途中でいたたまれなくなりました。
確かに日常で起こりえる細かいエピソードをつなぎ合わせてどんどん重くなっていく展開は見事。ある程度幸福になるとそれに反発するように不幸に落とされる主人公がなんとも見ていて痛々しい。。。

でも物語上主人公の理解者がいて、その理解者に救われていくわけですが、実際にはそんな理解者は皆無といっていいでしょう。なので実際は物語よりもより不幸の連鎖に引きずられたまま人生を送らざるおえない現実があります。

なのでこの本はある種の御伽噺として読んだほうがいいと思います。

この主人公は本当の意味での不幸ではないというのが結論。まあ最後まで救いのない話は誰も見たくはないでしょうけど。